2020年度兵庫県公立高校入試問題 出題傾向分析と対策

(作成:明光義塾 淡路学区 講師一同)
 
 
【英語】やや難化  執筆担当:大本 慎之介

<問題傾向>
大問数5問、小問数39問の出題と昨年同様の設問数となった。今年度入試の大きな変更点として、リスニング問題において英文の放送が1度のみに変更され、受験生は聞き取った内容を瞬時に処理できるかをよりシビアに試される形となった。また、英語のみが記された掲示物から必要な情報を抽出する設問も昨年同様に出題され、即解能力、情報処理能力も受験生には求められた。加えて長文読解の大問Ⅲでも、今年度も段落ごとの適切な見出しを問う設問が用意されているなど、本文全体にタイトルを付与する問題と併せて、より文章全体への理解力を問われる構成となっている。大問Ⅳの対話文読解では、設問の形式こそ異なるが、単語量もさほど変わらず、文章全体をスピーディに理解していく必要があり、中高大連携による、求められる英語力の形が変化していることが如実に示されている。次年度以降もこの傾向は継続するだろうことから、受験生は本文を素早く正確に読解する能力を普段からより培う必要があるだろう。一昨年までであれば、大問Ⅴには整序問題が用意されていたが、今年度入試でも適語補充の問題へと変更されており、難易度こそ平易ではあるが、受験生たちはポイントをおさえた確かな英文法力が求められた。難易度としては、設問形式の変更とそれに伴う確かな実力が必要となることから、全体として一昨年までのものからはやや難化していると言えるだろう。

<対策>
リスニング対策として、日頃から少し速めの英文を聞くことに慣れておきたい。「耳を慣らす」ことを目的とした精聴を心がけ、聞き取れた単語を書き出すなど本番の形式に沿った練習も実施することが望ましい。また、英単語は「記述させられるもの」として、普段からそのスペルを書き出せるようにしておきたい。take a bath といったフレーズを知っているかも大切になるので、練習の中でたくさんの文章に触れ、知らない単語やフレーズの意味調べをし、同時に覚える癖も身につけておくことは当日の英文の読みやすさや点数獲得に繋がるであろう。高得点のカギとなる長文読解の練習の際には、当日を模して時間を測って解くことの他に、英文の構造が理解できているか、その上で日本語訳ができるかの2点を意識的に確認する見直しを癖付け、入試当日に1問でも多く正解できる実力を身につけられるようにしよう。留意すべきポイントとして、一文ずつの理解に終始せず、段落ごとにどのような話がなされているか、本文全体を通してどのような内容であったかを常々簡単にまとめることを心がけることが肝要である。学校で学ぶ単語や表現は必ず身につけ、それらの習熟だけで終わらせることなく、学校過程よりもやや難しい英文法や英文にも挑戦し、入試当日の自らの余裕を創出するべく演習を重ねることが必須であろう。
 
 
【数学】例年並~やや易化   執筆担当:北畑 隆稔

<問題傾向と対策>
難易度は例年と同程度またはやや易化し、大問の数が昨年と同様に6つであった。確率、場合の数が毎年大問として出題されていたが、今年度は大問1の小問形式で1題出題され、変わりに資料整理が大問4で出題された。また、昨年と同様に関数の問題が大問2つ出題された。
大問1は例年通り小問集合であり、計算問題を中心に出題されており、教科書と同程度の難易度となっている。昨年から1問4点から3点となり、全部で8問出題となった。来年度以降も同様になると予想される。
大問2では昨年と同様に関数を利用した文章問題が出題され、グラフを読み解く力、情報を整理する力があれば完答することができる難易度にまとめられている。
大問3では平面図形の問題となっており、出題方法に変化はなく、証明は記号選択となっている。例年、図形の問題は難易度が高い問題が多いが、図形の性質を理解し、利用することができれば時間をかけず解答することができる内容である。
大問4では資料整理の問題であり、基本を押さえ、正しく資料を読み取れれば解答することができる内容となっている。標本調査の内容も扱われ、戸惑った受験生が多いと予想される。
大問5では関数の問題が出題された。2次関数の性質や図形の性質を扱った問題構成であり、回転移動させ、移動した部分の面積を求めるためには両方の知識が必要となった。移動後の座標や角度がどのようになっているか整理し、図形の組み合わせを考えることが解答のポイントとなる。
大問6は規則性の問題が出題された。例年よりも難易度が高くなっており、ルールを理解し、規則性が変化するポイントを見つけられるかが鍵となる。

プログラミングが必修となることを踏まえた関数の問題や共通テストを意識した問題が出題され、新傾向の問題への対応が必須となっており、高得点を狙うためには、大問1は必ず完答できるように常日ごろから計算練習が必要となる。また、問題数も多いため、速く解く必要があり、例年、各大問の最終問題は正答率の低い問題が多く見られるため、解法がすぐには思いつかないときは後回しとして、まず解答できる問題に取り組むようにするように練習する必要がある。

 
 
【理科】やや易化   執筆担当:三原 麻純

<問題傾向>
 4分野からまんべんなく出題され、配点も例年通りと、問題構成に大きな変化は見られませんでした。今年も観察結果をレポートにまとめた資料の読み取り問題が出題されました。実験や観察を基にした出題形式となっており、問題文が長く、情報を正確に読み取り処理する力が試されました。各大問の出題単元は次の通りで、大問Ⅰは各分野における教科書レベルの基本問題、大問Ⅱは細胞分裂の観察と動物の分類について、大問Ⅲは水溶液の電離や溶解度曲線の計算問題、大問Ⅳは地層の観察レポートの資料読み取り問題、大問Ⅴはエネルギーの変換とオームの法則について出題されました。今年は観察・実験の材料として教科書でもよく見かけるものが多かったので、比較的解きやすいと感じる受験生が多かったのではないでしょうか。
 記号問題が全体の約85%を占めていますが、基本知識の定着なしには素早く正解の選択肢にたどり着けないでしょう。また、大問Ⅳの図2のように、基準地点を間違えないこと(縦軸まで意識が向いているか)、大問Ⅴ-2では、工夫して計算ができるかどうかが、高得点につながるポイントになりました。
<対策>
 近年の入試問題では、語句を問う問題はあまり出題されなくなりました。しかし、知識がないと解答に時間がかかったり、2択を絞り切れずに正解にたどり着けなかったりしかねません。植物の根を見ると、「成長点や細胞分裂についての知識が問われそう」だとか、「植物の分類問題が出てもおかしくないな」と考えられるくらいに、知識を定着させてください。また、計算問題は公式の丸暗記では太刀打ちできません。今年の溶解度曲線の計算問題のように、「水150gを用意した」ことに意識を向けなければなりません。「なぜ、そうなるのか」を考えながら、原理・メカニズムを理解する勉強を心がけましょう。また、多くの受験生は見直す時間を十分に確保することも難しいかもしれませんが、文章量の多い試験に慣れておくこと、そして時間配分や優先して解くべき問題を判断し、見直しの時間を確保できるように、模擬試験や過去問演習の機会を増やしておきましょう。

 
 
【国語】 やや難化   執筆担当:小島 揚司

<問題傾向>
 大問1は昨年同様傾向が大きく変化した。昨年と同様に新大学入試の大問1と同じような「グラフ・表」から読み取る問題となっている。昨年よりも大問1の読み取らなければならない文章が増え、かつ昨年にはなかった「グラフ・表」が盛り込まれたことにより、難しく感じた受験生は多かったと思われる。他の大問については昨年同等の難易度で、説明的文章と文学的文章は少し文字数が減少した。大問1にかかる解答時間が増したことで全体としては昨年よりもやや難化したと思われる。

<対策>
 大問1について、高得点を取得したい受験生にとってはこの問題をぜひとも突破したい。グラフや説明分、表の全てを細かく読み取っていては時間が足りなくなってしまうため、まず「この表は何を伝えたいのか」をイメージしてからアプローチする必要がある。「表から何が分かるか」をアウトプットし、それをもとに各設問に当たる練習はしたい。傍線部の近くに記述している文章だけを抜き出し、当てはめていくような従来型の勉強では、この問題を解くことは難しい。全体を見渡す「マクロ」な見方と、ある部分にフォーカスする「ミクロ」な見方の両方を養うように錬成していきたい。このような読解力は、もちろん高校入試にも大いに役立つが、その後の新大学入試にとっても大切な力をなる。ぜひとも身につけていってほしい。
 大問2・3について、こちらの古文・漢文で高得点を取れるかが、安定した点数をとるためには必須である。返り点のつけ方、基本古文単語、現代仮名遣いへの直し方など、基礎的な知識を身につけておきたい。また、漢文、古文ともに知識力もさることながら、やはり想像力が必要不可欠である。一つの漢字から、何をイメージし、どんな「オチ」なのかを探る練習が必要であり、その思考を普段からどれほど行っているかが勝敗を分ける。
 大問4・5について、こちらはまずは文章読解→イメージする練習を心がけたい。新大学入試では、傍線部付近を読み、設問を照らし合わせることだけでは解答にはたどり着けないことが多い。やはり「読解→イメージ」の本質的な読解力をもつ受験生が、最終的に安定的な高得点を奪取できるため、その練習を心がけてほしい。イメージを鮮明にすることが出来れば少しずつと読解能力も早くなるため、読解には中学のできるだけ早い段階で取り組み練習をしてほしい。
 全体として、兵庫県の過去問だけでは、もはや大問1のような問題は十分な練習ができないため、積極的に模試を受け、最新傾向に数多く触れていくことをおすすめする。また、その際に、時間配分を意識し、「難問であれば大問全てであってもすぐに飛ばし、得点しやすい部分から解く」という練習も心掛けてほしい。
 
 
【社会】例年並   執筆担当:濵本隆司

<傾向>
出題傾向は例年並みで地理、歴史、公民で大問は全部で3つ、問題数は37問であった。
地理は小問11題で大半が資料読み取りからの符号選択問題であり、完答問題が5題と多く、複数の資料から総合的に読み取って判断する問題で基本知識を問うものであった。
歴史は小問14題、前半は奈良時代から江戸時代までの文献を用いての出題のうち漢字指定の記述問題が2題出題された。後半は近代史で地租改正、農地改革についての内容であり、広く浅く、難問はほぼなかった。
公民は小問12題、経済のグローバル化、基本的人権、地方自治について、多岐にわたり、資料読み取り、語句記述問題が出題された。
<対策>
対策としては兵庫県の入試問題の中では比較的安易であり、点数の取りやすい科目といえる。しっかり対策をしていけば十分高得点を狙える科目である。その中で要注意なのは地理であり、教科書内容を中心に雨温図、統計資料、地形図の基本知識を身につけるだけでは不十分であり、そこから表、グラフなどの資料を分析する力が必要となる。資料の分析に慣れ、12月頃から過去問を中心に演習を繰り返し、解法のコツを掴むようにしておく必要がある。歴史では後半に必ず近、現代史が4題12点で出題される。中3の1学期の内容であり、しっかり押さえてから復習を進める必要がある。語句用語は漢字で書き、いつの時代か把握するように心掛けよう。公民は淡路島の中学校はその進度が遅いため、最後まで勉強し切れないことがある。入試では教科書内容を超える難題は出題されないので、学校のワークなどで予習を進めていく必要がある。
2014年度以降長文記述問題が出題されていないが、出題傾向の変化により出題されることも予想されるので対策をする必要がある。
 
 
■総評■ 洲本教室長 馬場成実より
 2020年度兵庫県公立高校入試が終わりました。受験生の皆さんはとても良く頑張ってくれ、本当にお疲れ様でした。これからの高校生活、充実させていきましょうね!

明らかに変わってきている問題傾向:『受験力=基礎学力』の時代へ
今年の数学の大問6は、「奇問」だと言われています。また、国語も問われ方が変わった問題が散見され、「過去問と全然違う!」という声も聞こえてきます。しかし、果たしてそうでしょうか。実は、上位生ほど、そのようには感じていないのです。「今までの傾向と違う問題が出ること」と「問題の難易度が上がること」は似て非なるもので、傾向と対策ばかりに時間を使ってきた受験生にとっては、違う傾向の問題が出ただけで「難しくなった」と誤解してしまいます。2020年度から推進されるはずの教育制度改革ですが、もう既に、現役の受験生達が解く入試問題も変わってきているのです。この変化に対応するための答えはとてもシンプルで、「盤石な基礎学力を身につける」ということのみです。これが最も効果的でもっとも効率的な方法ですが、多くの子ども達が面倒がって避けてしまう通り道です。以前のような、過去問10年分を何度も何度もやっておけば6割程度は取れるテスト、良く分からなくても感覚で読んで7割取れる読解問題、丸暗記で対応できる暗記科目は、絶滅しかかっており、今の問題は子ども達の「集合知(=たくさんの情報を頭の中に整理して使える状態になっているか)」と「エピステモロジー(=答えにたどり着くまでの過程を論理的に説明できるか)」というとても基礎的な能力の向上を狙って作られています。
淡路島の高校受験の雰囲気を変えたい:2020年度の教育改革に向けて
淡路島の未来を担う生徒の皆さんのために、明光義塾淡路学区は、『当たり前』のレベルを高めようとしています。洲本高校をはじめ、島内の公立高校を受験する子達にとって、現在は『入試の数学は出来なくて当たり前』という雰囲気になっています。そして、学習の進度がとても遅く、入試様式の総合問題を演習する時間がきちんと取れていません。さらには、上述のように入試問題は大きく変化しているのもかかわらず、今もなお、丸覚えと感覚で勉強している子が散見されます。
洲本高校の例年の合格ボーダーは概ね250/500点(内申点+当日点)です。合格するには中学校で習得することの半分が出来ていればいいのです。実際に、合格ギリギリの子達には、学校はもちろん、塾ですら「苦手科目で稼げなくても、他の教科で埋め合わせれば合格する」と指導します。その反面、5教科全体、そして内心点そのものについても、洲本高校の受験に限らず『このぐらい取っておけば大丈夫』の基準は下がるばかりで、島内での進学のハードルはどんどん低くなっています。
一方で、大学受験や専門学校受験、就職試験はどうでしょうか。高校卒業後のキャリアを島外に見ている生徒やご家庭にとって、その競争性は高校入試とは比にならないものになります。兵庫県の公立高校入試の問題自体は、確かに年々難化していますが、前述の通り、淡路島の高校入試そのものは『易化』していますので、中学生は適切な競争環境の中に身を置くことなく受験生活を過ごしている状態です。そして、高校卒業後のキャリア選択のときに「もっと前から勉強しておけば良かった」と後悔し、希望の進路をあきらめてしまう子もたくさん現れます。私自身が島外の進学校の出身なので、そのような空気感は毎日のように感じでいます。
我々は、この淡路島で、島内の高校に通いながらでも、生徒の皆さんが「競争を勝ち抜いて夢を叶えることの出来る若者」になってくれるよう願っています。2020年度には、大学入試の大きな変革があります。それでも夢を叶えるためには、「当たり前」のレベルがもっともっと上がるよう、島内の中高生達が、彼ら自身の学力の平均値を高めていく必要があります。「半分」で受かってはいけません。
我々は、これからも全身全霊で努力します。今年も、受験生の皆さんが第一志望に合格しますように。
 
  【受験勉強のポイント】

  1)問題を解いた履歴を残す 2)黙読はせず、ペンを持って問題や長文を読む 

  3)同じ問題を3回解く 4)答えはノートに書き、問題集はきれいにしておく
 
 
 
 
2020年度蒼開中学前期入試問題分析
【分析者:淡路学区塾長 増田文治】
 

<算数> 【例年に対する難易度変化:やや易化 の印象をうけます】

計算問題は公立小学校応用水準ではあるが、四則混合、小数や分数の混合問題の演習は十分に行う必要がある。また毎年のように簡単な和差算や割合の文章問題、組み合わせ、単位換算等が出る。ただし得点源となる箇所は、引き続き減少して代わりに応用問題数が増えた印象がある。大問3・4は比較的取り組みやすい図形問題であるため、ここは確実に正解をしておきたい。

大問5・6・7は、島外の私立中学の入試問題水準と大きく変わらないが、比較的スタンダードな問題形式であるため、どれか得意な問題から取り組むこと。また昨年度と比べて難問とは言えず、問題集でよく見かける問題内容に変化した印象がある。
今後の対策としては、まず最優先に解答速度を上げること。その上で中学入試用問題集の例題や基本的な練習問題を自力解答できるようにしておく。中学入試問題としては決して難関中学で出される難易度ではないため、解答パターンを多く理解していれば、最終大問まで取り組めるだろう。
そしてインプットした知識や手段を試すため、各種模試、全国統一小学生テスト、そしてプレテストには積極的に挑戦してほしい。模試を通じて問題を解く時間を自己確認することが重要で、模試の数をこなしていくと、自ずと解答速度も上がるだろう。
なお入試までに特に学習しておいてほしい内容は、円周や円、四角形の面積、比例、割合、組み合わせの問題などである。

 

<国語> 【例年に対する難易度変化:変化なし の印象をうけます】


同校の国語の問題は、神戸市内の中堅校の入試問題と何ら変わらない難易度があると言っても過言ではない。何より文章が比較的長いため、段落や「それ」等の代名詞に記号を入れたり、接続語に印を入れるなど工夫をして読まないと、最終的に何が書いているのかわからなくなる。これらは中学入試用標準~応用問題集を使い、多くの問題に予め触れておき、日本語を読むという行為に慣れておくこと。付け焼き刃的対策では、集中力を失い、理解不能になるだろう。
大問1や2の傾向としては、言葉の意味、接続語、指示語、文中抜き出しや説明など、基本的な考え方で解答できる問題が多いため、日々類題を練習して完答を目指してもらいたい。特に「文中から抜き出す」練習は、数をこなしておくこと。大問3前半についてだが、漢字については毎年変わらぬ傾向なので、完全な得点源である。画数、部首、また慣用句やことわざ等も勉強しておきたい。後半の文章把握問題は、人によって難易度の感じ方が大きく違うが、メモをとりながら関係性を視覚化すると気づくはずなので、決して難しいものではない。また全大問で記述問題の比率が今後高まりそうなので、対策は怠らないこと。
 

<理科> 【例年に対する難易度変化:やや難化 の印象をうけます】

理科4分野からまんべんなく出題されるが、今年も「理科嫌い・理科を勉強していない人」には解けない問題が散見される。考えて推測して解く問題は非常に少ないが、知識として知っておかなければ解けない問題が非常に多い。これらの問題は標準的な中学入試用問題集であれば基本水準問題で必ず演習をするが、理科の入試対策をしていない受験生からすると答えようがない。
今年度も、記述式の問題が1単元で最低1問出題されるようになっている。ここをしっかりと押さえる事ができるかどうかが高得点獲得の鍵になるだろう。ややクセのある出題傾向で難化が予想されるので、類似問を問題集から抜き出して予め練習をすること。
問題の傾向は昨年度と大きな変化は見られない。振り子・水溶液・動植物・気象等は、極めてスタンダードな分野であるため、受験勉強をした者からすると得点源になる。なお受験勉強にあたっては、地学分野(気象や天体、地層や地震など)における得点率で理科全体の得点率が変わると言っても過言ではない。受験勉強の際は、この点に十分留意して手を抜かずに演習を行うこと。
 

<面接> 

【例年に対する難易度変化:変化なし の印象をうけます】

試験管2名に対して受験生1名の個人面接で、主に1名の試験管が質問する。面接の流れは以下の通り。

1)入室と挨拶 2)受験番号、氏名、小学校名を伝える 3)数問程度質問があり、その返答 4)終了時の挨拶と退室

質問内容については、試験の出来(具体的に答える)、志望理由、好きなこと、将来の夢、自分の長所短所、小学校で頑張ったことや自分の小学校の良いところ、入学後に何をしたいか、どこの塾に行っているか、などから4~5個程度を聞かれるだろう。なお3年制コースを選択した場合など、その理由は聞かれるようなので、準備が必須である。

対策としては、書店などで販売されている中学入試の面接に関する書籍を読み、事前に予行演習をしておけば問題ないだろう。
ちなみに面接時に、小さな声になったり、語尾が聞き取りにくい返事をよく目にする。そのため「です」や「ます」の語尾について、強く発声できるように、受験1ヶ月前くらいから受験勉強の合間に練習をしておくこと。
 
 


 彼を知り己を知れば百戦殆からず。彼を知らずして己を知れば、

 一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し


 (敵と味方の実情を熟知していれば、百回戦っても負けることは
  ない。敵情を知らないで味方のことだけを知っているのでは、
 勝ったり負けたりして勝負がつかず、敵のことも味方のことも
 知らなければ必ず負ける)
                   『孫子・謀攻編より』
 
 
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