<新学区・複数志願制 元年>
【2015年度以降公立高校入試 淡路島への影響について】

2015年度公立高校入試は大きく制度を変えます。主な内容は以下の通りです。

1)学区が統合され、神戸全域・芦屋・淡路全域が1つの学区になり、今まで
  不可能であった、淡路から神戸の公立学校へ受験する事が可能になりまし
  た。(淡路市の人は、明石市内高校の受験も可能。要相談)

今までは、淡路島に住む受験生は淡路島内の学校または県内を対象に受験生を受け
入れる高校(北須磨など)しか受験できませんでした。これが神戸(芦屋)市内の全て
の普通科などの高校を無条件で受験できるようになります。兵庫県内では、非常に
レベルの高い長田、神戸、兵庫高校なども、条件が合えば受験する事ができます。

2)普通科・総合学科(淡路学区の場合、北から、淡路・津名・洲本・淡路三原)に
  おいて複数志願制入試を実施します。これは第1志望校入試で残念な
  結果が出ても、第2志望校で敗者復活の可能性があるという事です。

なお洲本実業では今まで通り単独選抜制度のままになりますので注意してください。


今までのように、1つの公立志望校のみに一般入試願書を送るのではなく、第1希望、
第2希望というように2校を志願する事ができるようになりました。受験の際、合否判定
に使う点数は、内申250点満点、当日入試点250点の500点満点を基準としますが、
第1希望校の場合、これに25点の点数を加算して、上位から定員までを合格とします。
ここで不合格になった人は、第2希望校の合否判定の際、加算がない状態で上位から
判定され、定員以内ならば、そこで合格になります。
 
 
【制度変更について、明光義塾として旧淡路学区(以下淡路学区)に対する影響予想をお伝えします。】
 
 
(質問:神戸の高校に行けるようになったから、みんなが行くの?また神戸からも受験者がいるの?)

 現在既に神戸の公立や私立の学校に通学している先輩もいます。ただしごく一部であり、何より朝が早いことが1番のネックであると皆さん同じように言われます。長田高校や須磨学園高校がある長田区周辺へ通学する場合、洲本インターバス停で5時台~6時前半台のバスに乗車する必要があります。これをどう考えるかで島外受験の価値は変わります。メリットも多くあるので受験者は一定数いると思いますが、淡路島の受験者全体の2~4%程度になるのではないでしょうか。なお神戸から淡路の学校に進学する人の数は決して多いとは思えません。例外は淡路高校で、魅力的な学習カリキュラムもあるので、引き続き明石や神戸から受験を希望する人はあると思います。


以上のような考察から、淡路島内の公立高校の合格難易度に大きな変化はありません。なお津名高校受験希望者(普通科・総合科学)のうち上位1~2%は島外を受験する可能性が高くなるため、合格難易度はやや低下する可能性があります。もちろん手放しに喜べず、そのつけは、大学受験の時にあらわれるので、モチベーションを維持する対策が絶対に必要です。
 
 
(質問:もし神戸の高校に行くのならば、どの辺の高校からならば行く価値があるの?)

明光義塾淡路学区で配布中の、「第1学区高校入試偏差値相関表」をご覧下さい。明光義塾で様々な角度から高校別に偏差値の格付けを行いました(偏差値は明光模試「組み分けテスト」のものを参考にしています)。もし皆さんが、通学時間の増加があったにせよ、島外の高校を目指す場合、何を第1の優先的なものにしますか?スポーツを極めるのでなければ、来るべき大学受験だと思います。そこで毎年発行されるサンデー毎日や週刊朝日の高校別大学合格校などを集計した結果、ややショッキングですが、国立大学や関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)や京都女子など、産近甲龍(京都産業・近畿・甲南・龍谷)や武庫川女子など、各カテゴリー別の合格率を最後の所に記載しています。(詳細は教室外部などでも掲示しています)

淡路島の最高可能性は、Bランク高校のものですので、これを上回るランクであるS~Bランクの学校が妥当と思います。具体的には、長田・神戸・兵庫・星陵・明石高専等ですね。また私立高校も同じくS~Aランクであれば、通学時間を上回るメリットがあるでしょう。

(参考)淡路島の高校ランク

Bランク前後 津名高校(総合科学) 淡路三原高校(サイエンス)
Cランク前後 洲本高校
Eランク 津名高校(普通) 淡路三原高校(普通)
 
 
(質問:淡路が複数志願制になって、淡路学区の受験で何か大きな変化はあるの?)

前述のように、神戸地区から受験生が大量に流入するとは考えられないため、合否の相関関係に大きな変化はないと思われます。淡路の場合一般入試では、以下のような順番で序列があります。

洲 本 - 津 名   - 淡 路   左の学校の組み合わせが普通です。
     \ 淡路三原  /       例えば 第1:洲本、第2:津名又は淡路三原
                        または 第1:津名、第2:淡路 といった組み合わせです。


上記の場合、洲本を第1希望にしている方の受験は、今までとほぼ変わりません。津名又は淡路三原を希望していて、比較的上位の層にいる人は、積極的に洲本を第1にして、洲本を狙う事ができますね。でも津名又は淡路三原希望者で、ぎりぎりの偏差値の人の場合、逆に洲本から不合格者が降りてくる可能性が大きいため、努力して偏差値を上げるか、第1そのまま、そして淡路を第2にして公立進学を死守するしかありません。

こうして考えていくと、この制度は上位偏差値者ほど恩恵があり、希望する学校のギリギリの人にとっては、かなりドキドキするものです。特に津名又は淡路三原の合格予想点(ボーダー)から5%(約25点)程度の貯金しか持っていない人は要注意です。加算点は25点ですので、最低10%程度の貯金を受験前に持っておかないと怖いですよ。

また洲本実業高校受験では、今までと同様の単独志願のため、あまり神経質になる必要はありません。しかしながら年によっては倍率が高くなる事もあるため、ボーダーから10~15%の貯金は持っておきましょう。

参考までに、この貯金の作り方ですが、入試の際の1発逆転を考えてはいけません。1番賢い作戦は、1学期の中間及び期末試験の全ての教科の点数を上げるために、最大の事を行い、夏休みの宿題を完璧に仕上げ、2学期明けの実力テストで、そこそこの点数を取る事です。これらを心がければ、必ず予想よりも10%以上良い内申点になります。
 
 
(質問 ; 高校選びで気をつける事は何?高校選びは大学受験に影響を及ぼすの?)

この度の学区再編で塾の先生達も愕然(がくぜん)となった事は、淡路学区と神戸学区における学校の層の違いです。神戸の場合Fランクの高校もあればSSランクの学校もあります。希望する進路によって進学校をかえる事が可能です。

その場合、高校によって使用する教科書も問題集も、高3になった時の学習内容も、そして生徒が主にしている話題も違います。大学入試で考えると、日常的に大学入試の話題が高1~2で行われるのはAランク以上の学校であり、それ未満の学校の場合は、周りがそういう環境でもないということがよくあります。関心度が全く違うのです。
 
一方淡路の場合、人口が少ない事もあり、津名・洲本・淡路三原の上位3高校においても雰囲気は受験向きではありません。いろいろな人が入学して、「人並み」を目指そうとします。そこで強い目標達成意識と問題意識、計画性を個人で持つ必要があります。つまり受験面では自分が頼りなのです。学校のカリキュラムはあてにできません。
もし淡路島で、真剣に大学受験を考えるならば、津名・淡路三原の理数科または洲本高校の探求又は普通科に頑張って合格してください。そして高1の時から、がむしゃらでなくてもいいから、勉強するという習慣を放棄しないでください。前述の学校ですら相関図上ではB~Cランクで、国立大学への合格率は20%程度しかないのです。就職に有利と言われる関関同立などの大学でも40%程度の合格しか見込めません。しかしながら、これらのランクならば、自身の努力で可能性を高める事ができます。

大学入試は全国の受験生が相手になるのですが、いつも塾の先生がこういうことを淡路の高校生に伝えても、ピンと来て行動に移してくれる人は10人に1人程度です。今一度相関図を見直してください。大学受験を考えた場合、本当に神戸にあるS~Bランクに通学する生徒の皆さんに勝てますか?彼らも国立や関関同立を同じように狙ってきます。
私達、淡路島の明光義塾の先生は、このように考えます。


「一部の例外はあるが、東京や京都、医学部を目指すならば、そういう希望をもつ生徒が多く通学する島外のSS~Aランクの高校に合格して、刺激を高1の時から受けて志望大学を目指す事。神戸(医学部除く)や徳島などの中堅国立大学、関関同立(医学部除く)を目指すならば、淡路の高校に通学しながらでも方法次第で十分合格できるので、通学時間に多くの時間を割かずに、その分を勉強時間に回す事。大学受験は高校受験とは違い、高2の12月時点で、その人が今までの努力の結果、志望校に合格できるかどうかは、プロである我々から見たらわかる。」

今から高校受験だというのに、更にその先にある大学受験の話なんて・・・と思わせてしまってごめんなさい。しかしながら大学受験は、実は既にもう始まっているのです。高校受験はあくまで通過点でしかなく、ゴールではありません。その証拠に柳学園など中高一貫私立高校では高校受験などありません。その間に大学受験の勉強をしています。


高校受験生の皆さん、以上の事実をよく理解して、1番最良な結果で大学受験の折り返し地点である高校入試を乗り切ってください。
 

  道を選ぶということは、

  かならずしも歩きやすい

  安全な道をえらぶってことじゃないんだぞ。

                  「どらえもん」より
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